本の虫

虫干し読書録

こ ん な 本 を 読 ん で い た 。
J. K. Rowling "Harry Potter and the Goblet of Fire" (Bloomsbury)
人気の「ハリー・ポッター」シリーズ、現時点(2002年3月)での最新巻。イギリス版を読みました(ハリポタはイギリス版とアメリカ版で少し文章が違うらしい)。

和訳版は2002年の秋に発売予定。全 7 冊のシリーズのちょうど真ん中に当たるこの第 4 巻は、ある意味ストーリーの分岐点。

とにかく、「段々ダークになっていく」と噂には聞いていたが。こう来ましたか……。すれっからしのオトナよりも、1 巻から読んできた子供の皆さんの反応が知りたいぞ、これは。今まで予定調和だと思ってきた部分を突き崩されてショックを受けるお子さんもいそうだなあ。大丈夫かなあ。

でも最初から多分、著者の J・K・ローリングはこういう方向に持ってくるつもりで書いてたんだろうなあ。実は 1 巻から伏線張ってあるもんなあ。最初からあまりダークな方向に飛ばすとついて来れない子供がいるかもしれないから、1 巻から周到に周到に誘導したのでは。こうなってみると、1 冊進むごとにハリーが 1 つずつ歳を取っていくというシリーズ設定は、もうこれしかないってかんじ。次の第 5 巻(ハリー 15 歳)からは、さらにトーンが変わっていきそう。

ただ「ファンタジーとして」面白いかどうか、と聞かれると、ちょっと言葉に詰まる部分も。主人公たちの「成長物語」としては、きっぱり面白いです。周囲の大人たちへの視線が秀逸。ここで切られたら、「早く続き読ませんか!」という気持ちになるわなあ。続きはいつ出るんでしょうか、ローリングさん。

それと、今回読んでみて改めて思ったのは、子供視点での大人の登場人物の書き方が非常に巧いってこと。周囲の大人たちが最初の頃より複雑なキャラになってきているのは、すなわちハリー自身が成長してそれを見て取れるようになってきているからなのね。あ、1 〜 3 巻を日本語で、4 巻を英語で読んだことによる、単なる印象の違いって可能性もないではないか。でも多分、全部を同一言語で読んでも、同じような印象が得られるはず。第 1 巻の頃との違いは、シリーズが進むごとに著者の筆が滑らかになってきているというだけではなく、かなり計算されたものだと。

それにしても映像の力ってすごい。3 巻までは、映画版を観る前に読んだのでそれなりに自分のイメージがあったけど、4 巻読んだら、脳内ビジュアルが思いっきり影響されてたよ。ロンなんて、(映画とは違って)お兄ちゃんと肩を並べるくらいにひょろっと背の高い子と書いてあるにもかかわらず、もう映画のルパートくんでしか想像できないし。ハーマイオニーもそう。彼女がおめかしをしたところの描写なんか出てこようものなら「ああ、エマ・ワトソンちゃんがそんな格好をしたらどんなに可愛いことでしょう!」と夢見モードに。いいんだか悪いんだか。

Harry Potter and the Goblet of Fire (UK) (Paper) (4)
Harry Potter and the Goblet of Fire (UK) (Paper) (4)
〔2000年〕

ハリー・ポッターと炎のゴブレット 携帯版
ハリー・ポッターと炎のゴブレット 携帯版
〔松岡佑子・訳/携帯版2006年/単行本2002年10月〕
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