本の虫

虫干し読書録

こ ん な 本 を 読 ん で い た 。
Robert Arthur "The Secret of Skeleton Island" (Random House)
ジュピター、ピート、ボブの3人組が活躍する少年探偵シリーズ "Alfred Hitchcock and The Three Investigators" 第6作。

ボブのお父さんが海に連れていってくれるというので、シリーズ第5話の頃から探偵活動の合間にスキューバ・ダイビングの練習に励んでいた少年たちに、ピートのお父さんからお声がかかった。ピートのお父さんは映画会社勤務。ちょうど撮影中の映画で、ダイビングのできる少年のエキストラが必要になったのだ。撮影が進められている東部の無人島には、海賊の宝が隠されているという言い伝えがあった。また島の近くの田舎町に滞在中の撮影隊は、犯人不明の執拗ないやがらせを受けているらしい。

映画に出演しつついやがらせの謎も解ければ、探偵団の面目躍如! ついでに宝捜しもしてみたい。はりきって飛行機に乗り込んだ3人だったが、到着先の空港で出迎えと偽った謎の男にだまされて、撮影場所とは別の無人島に置き去りにされてしまう。

私、基本的にこのシリーズのセリフ回し、好きです。特に三人の少年たちそれぞれの個性がすごく出てる。地の文で「だれそれが言った」という説明がなくても、どの子が口にしたセリフなのか分かっちゃうくらい、書き分けが上手い。でも。「ガイジンの子供」のセリフになると、突然ワンパターンなんだよなあ。第2話ではメキシコ人、第5話では日本人、そしてこの第6話では素潜りの得意なギリシア出身の男の子が登場するんだが、なぜかみんな似たり寄ったりの英語を喋るのだ。「英語の拙さの種類」が、同じなの。そんなはずないのにね。第1話みたいにアメリカ人の子供だけ出してりゃよかったんだよ。そう思うのは、私自身も英語ネイティブじゃないからだろうか。でも、そんなこと、読者であるアメリカ人の子供は、考えなかったんだろうなあ。日本人の私でさえ、20年前に愛読していた頃は、そんなこと考えませんでした。

もともとスポーツ得意なピート、足のリハビリのために水泳の練習を頑張ったボブに比べて、ジュピターは舞台が海となるとちょっと旗色が悪い。しかも嵐の中、無人島に置き去りにされて、すっかり風邪引き(他の2人は平気)。というわけで、今回は半ば安楽椅子探偵のようなジュピターでした。楽しげに海に出て行く友人たちを黙って見送るのが、けなげ。

子供の頃は気付かなかったが、なんかこのシリーズ、もともとは嫌味なくらいに自意識過剰で自分の頭脳にものすごく自信を持ってるジュピターが、ほかの2人に敵わないという状態に陥るパターンがけっこう多い。結局、最後の最後で推理力を発揮して謎を解くのはジュピターなんだけど。

The Secret of Skeleton Island (The Three Investigators)
The Secret of Skeleton Island (The Three Investigators)
〔1966年〕
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