本の虫

虫干し読書録

こ ん な 本 を 読 ん で い た 。
武田百合子『日日雑記』(中公文庫)
あちこちの読書系ウェブサイトで誉められてるので、一度この人の本を読んでみたかった。

なるほど……ハマる人がいるのも分かる。他のは知らんが、この本なんて、特になんてこともない毎日のあれこれを延々と綴っただけなんだよね。なのに、面白い。

この人、「自分はこう思う」みたいな押しつけがましいこと、なにも主張しない。なのに、なんだかこの人って、きっとこんなかんじの人……? というのが、イメージできてしまうのが不思議。

淡々と、ものすごく淡々と、「見たこと」と「あったこと」を書き連ねているだけなんだけど、その淡々とした言葉は、ときどきかなりするどい。「自分が見たもの」のなかから、なにを選択するか。どこに目をとめるか。その辺で、書いた人のイメージが伝わってくるんだろうな。

読者に対して派手にアピールする文章よりも、一見単純なようでいて、実はなかなか書けない文章っていうのが、一番高度なのかもしれない。

日日雑記 (中公文庫)
日日雑記 (中公文庫)
〔1997年/親本1992年〕
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 かつて存在した「本の虫茶房」というサイトの1996年から2000年の読書メモと、現行サイト「虫の居所」の2002年までの読書メモを再掲載しています。
 現在では捉え方が変わった本もありますが、感想文は誤字の修正など以外ではほぼ当時のまま。
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