本の虫

虫干し読書録

こ ん な 本 を 読 ん で い た 。
はやみねかおる『魔女の隠れ里』(講談社青い鳥文庫)
名探偵夢水清志郎事件ノートの第4作には、3つのお話が収録されています。雑誌の紀行文シリーズの執筆を依頼された夢水清志郎。1話目での行き先は不思議な伝説の残るスキー場。子供たちが次々に消えてしまったのは何故? 幽霊が描いたかのようなシュプールは一体何? これから準レギュラーとしてパワーを発揮してくれそうな暴走雑誌編集者、伊藤真里さんも登場。こーゆー人、好きです(笑)。彼女の車には乗りたくないけど。

表題作に入る前には、息抜き的なほのぼの掌編「羽衣母さんの華麗な一日」をどうぞ。(しかしこの話についてるイラスト……なんか違うんじゃないか?)

そしてお待たせしましたの表題作「魔女の隠れ里」は、再び紀行文のための取材(?)旅行編。今回夢水探偵がやってきたのは、過疎化の進む山村、桜のきれいな笙野之里。ここで村おこしのために企画されている「推理ゲーム」のアドバイザーを頼まれたのだ。しかし到着するなり不思議なことが相次いで、推理ゲームは「魔女」と名乗る謎の人物によって進行させられていく。

うーむ。これは……うまいなあ。ある意味、この本の存在自体がトリックだな。桜の里の雰囲気がなかなか幻想的でいいかんじ。後、夢のなかで行なわれる事件と直接関係ない謎解きっていうのが、なんか贅沢!って思うんだよねえ。

はっきりとは解決されないで暗示のまま終わった謎ってのがあるんだけど……これ、なんでこういうふうにしてあるのかなあ。私の思うには、これを明るみに出しすぎちゃうと、今までの“悪人じゃない犯人”と“ほのぼのエンディング”のはやみねワールドが崩れるから。だから一滴の毒として、ちょっとほのめかす程度で。(ちなみに、この謎の解決編が、はやみねさんの公認サイトにあるのを発見。)

魔女の隠れ里―名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫)
魔女の隠れ里―名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫)
〔1996年〕
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 かつて存在した「本の虫茶房」というサイトの1996年から2000年の読書メモと、現行サイト「虫の居所」の2002年までの読書メモを再掲載しています。
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