本の虫

虫干し読書録

こ ん な 本 を 読 ん で い た 。
はやみねかおる『消える総生島』(講談社青い鳥文庫)
名探偵夢水清志郎事件ノートの第3作。映画のロケ地となった離れ小島、総生島にあるのは、80億円かけたと言われる豪邸「霧越館」と、“鬼”にまつわる言い伝え。本土との行き来をする唯一の手段だったクルーザーは炎上し、はからずも13人という人数になってしまった一行は島に閉じ込められた。やがて島では人が消え、山が消え、館が消え、島そのものも……。

シチュエーション。トリック。所々に見られるウケ狙い(?)な固有名詞(こういうとこでウケるのは本来の読者である“小学生”ではないような気もするが)。僭越ながら、はやみねさんのお好きなミステリのタイプとか、はやみねさんのミステリの楽しみ方って、きっとこれこれこういうかんじね……と思いを馳せてしまうような一作だと思いました。

またしても、ちょっと考えさせるテーマが顔を出すんだけど、あくまでもストーリー上はミステリ主体で、決して押し付けがましくはない。これを読んだ子供たちが、いつかふと思い出すこともあるかもしれない、という程度なのが、私には好ましい。

ちなみに、珍しく?夢水清志郎が、人知れず“骨のある”男でもあるところを見せてくれるエンディングなのでした。

消える総生島<名探偵夢水清志郎事件ノート> (講談社文庫)
消える総生島<名探偵夢水清志郎事件ノート> (講談社文庫)
〔文庫版2007年/1995年〕
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