本の虫

虫干し読書録

こ ん な 本 を 読 ん で い た 。
井上夢人『おかしな二人〜岡嶋二人盛衰記〜』
二人で一つのペンネームを使い、共同でミステリ作品を仕上げる“岡嶋二人”誕生から、解散までの顛末を、その片割れであった井上夢人が書いたもの。

岡嶋二人の『あした天気にしておくれ』(講談社文庫)は、個人的ミステリ・ベストテンを挙げろと言われたら絶対に入れてしまうお気に入りの作品です。そうかそうか、あれはこういうふうにして生まれたのか…などと、色々と興味はつきない。

でもそのデビュー前後のあたりの二人のやりとりがすごく楽しそうで“いい話”だから余計に、その後の解散に向かって進んでいく話が切ない。相棒であった徳山氏への複雑な思いが、そのまま書かれてしまっているだけに。この本は、出す必要があったんだろうか。でも、書かずにはいられなかったに違いない。この本は最初に出た3年前から気にはなっていたんだけど、私のなかの“岡嶋二人”のイメージが壊れるのが怖くてなかなか読めずにいた。

でも、決して後味悪くはなかった。著者の“岡嶋二人”に対する愛情みたいなものは、確かにこの本にはあるんだと思うから。なんかホッとしました。

おかしな二人―岡嶋二人盛衰記
おかしな二人―岡嶋二人盛衰記
〔1996/1993〕
あ行(作者名) | permalink | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
3年間、迷ったすえにとうとう単行本を買ったら、数ヵ月後に文庫版が出て、ちょっと悔しかったです。って、いまだにタイトル見た途端にそんなことを思い出すっていうのも、なんだかみみっちいですが。

そして、10年前の自分がそんなにも『あした天気にしておくれ』を好きだったとは。
| 2006年のならの | 2006/01/07 12:19 AM |









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 かつて存在した「本の虫茶房」というサイトの1996年から2000年の読書メモと、現行サイト「虫の居所」の2002年までの読書メモを再掲載しています。
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