本の虫

虫干し読書録

こ ん な 本 を 読 ん で い た 。
ナンシー・A・コリンズ『ミッドナイト・ブルー』(ハヤカワ文庫FT)
現代のアメリカを舞台にした吸血鬼もの。皮ジャンとスリムジーンズとミラーのサングラスを身につけた美貌の若き女吸血鬼(実際若い……吸血鬼化してからわずか20年)、ソーニャ・ブルー。自らの吸血鬼としての怪物性と、残された人間的な部分との葛藤に苛まれ、人格は分裂している。人間を超える能力を得た彼女は、人狼・亡霊・人喰い鬼などが人間のフリして生きている世界の真の姿をその瞳に映し、そして彼ら〈偽装者〉たちを残虐に駆逐していく。二度と、両親に愛された幸せな少女には戻れない。

怖い。緊張感の連続。憎悪、裏切り、恐怖、暴力、そして孤独と哀しみ。殆どそんなものだけで彩られた、でも妙に硬質で透明な印象の物語。その硬質さが、怖さを増しているのだけれど、同時にこの硬質さのおかげで不思議と嫌悪を感じずに読み進めることが出来る。

2作目も、翻訳出たら多分読むでしょう。ただ、解説によるとシリーズが進むにつれどんどん過激になっていくらしいので、3作目以降はちょっと自信ないですが(笑)。

原書:
Nancy A. Collins "Sunglasses After Dark" (1989)

ミッドナイト・ブルー
ミッドナイト・ブルー
〔訳:幹遙子/1997/原書1989〕
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 かつて存在した「本の虫茶房」というサイトの1996年から2000年の読書メモと、現行サイト「虫の居所」の2002年までの読書メモを再掲載しています。
 現在では捉え方が変わった本もありますが、感想文は誤字の修正など以外ではほぼ当時のまま。
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