本の虫

虫干し読書録

こ ん な 本 を 読 ん で い た 。
西澤保彦『麦酒の家の冒険』(講談社ノベルス)
本来なら、週末にヱビスビールのロング缶を買ってきて傍らに置いて読みはじめる、のが正しい作法(?)であろう。そう思っていったん中断してたんだけど、結局コーヒーなど啜りながら読了してしまったのが悔しい。

だってさー。こいつら、延々延々物語の初めから終わりまで、ずーっと飲みっぱなしなんだぜ。

『彼女が死んだ夜』で登場したタックとその仲間たちが深夜になって迷い込んだ山荘には、人の気配なし、家具なし、カーテンなし、カーペットなし、なんにもなし。あるのは、一台のベッドと、クローゼットに隠してあった冷蔵庫、そして……ヱビスビールのロング缶96本と、冷えたジョッキが13個。一体、これって何のため?

……というのを、彼らは冷やしてあったビールをがぶがぶ飲みながら、延々と考えて珍説に次ぐ珍説を展開していく。ただ、そんだけの長編です。

わははは。いーなー。これ、この趣向だけでもう全て許してしまおう私は。本当はその気があれば色々と突っ込みを入れることができてしまえそうなんだが。タカチも相変わらず可愛いし。がんばれタカチ!(何を?)

麦酒の家の冒険
麦酒の家の冒険
〔文庫2000/新書1996〕

(2002年8月に再読):
『謎亭論処』を読んだら、ものすごく再読したくなった。再読しても、この作品ラストのタカチは可愛いなあ。あと、『謎亭論処』のほうで登場する「広末さん」が、ここですでに名前だけ言及されていたことに気付いたりとか、心理学専攻で大学院まで行くことになるはずのウサコが、一般知識として定着しているといってもいい「トラウマ」という単語の意味さえ知らなかったりといった、どうでもいい発見もありました。いや、この作品のなかではまだ 2 年生だから、専門を 3 年から学ぶタイプの大学だと、別にこの頃そういう方面に興味がなくてもOKなのか? 自分のところが、受験段階で専門選択するタイプの大学だったので、よく分かりません。

※この後で『依存』を読むと、この大学で専攻が決定するのは 2 回生の 4 月末、と書いてありました。『麦酒』は 2 回生の夏休みの話だったっけ? まあ、まだ専攻を決めたばっかりだったから、ということか。
な行(作者名) | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |









http://archive.mushi.pepper.jp/trackback/184627
前の本 | main | 次の本
+ about this blog
 かつて存在した「本の虫茶房」というサイトの1996年から2000年の読書メモと、現行サイト「虫の居所」の2002年までの読書メモを再掲載しています。
 現在では捉え方が変わった本もありますが、感想文は誤字の修正など以外ではほぼ当時のまま。
 今後の実質的な更新はありませんが、コメント、トラックバックは受け付けています。