本の虫

虫干し読書録

こ ん な 本 を 読 ん で い た 。
西澤保彦『彼女が死んだ夜〜匠千暁第一の事件〜』(カドカワノベルズ)
表紙に惹かれる『麦酒の家の冒険』を読んでみたくなったので、まずは予習のためにこちらを(ただ単に、近所の本屋に何故か今月刊行の講談社ノベルスが全く入っていなかっただけなんだけど)。

“超”のつく箱入り娘ハコちゃんが親の留守中初めてのコンパから帰ってくると、家には既に死んでいるとおぼしき見知らぬ女性が。明日から念願のアメリカ行きなのに、警察なんか呼んだら足止めくらっちゃう! そこでハコちゃん、大学の友人たちを呼びつけ、「この死体どっかに捨ててきてくれないと死んでやる!」と脅して彼らに後の処理を任せてしまうんである。ひええ。

巻き込まれた友人たちは、死体遺棄の責任を感じて事件を解決しようとする。

うーん。なんつーか。謎解きも、物語そのものも、「うーん」としか言いようのない感じはする。今一つすっきりしない。ちょっと後味悪い。

ところが、登場人物たちが結構、好きだったりするんだな。特にタック(僕)の目から見た、「エキセントリックな怖い女の子」タカチってなんか可愛いじゃないの。私も周囲からこういう目で見られる女子大生をやってみたかったな、とか無理なことを思ったりする。

彼らにもう一度お会いするのも悪くはないかな。ってわけで、近々『麦酒の家の冒険』(講談社ノベルス)を読むつもりでいます。

彼女が死んだ夜
彼女が死んだ夜
〔文庫2000/新書1996〕

(2002年8月に再読):
『麦酒の家の冒険』につづき、再読。思えば、これが初めて読んだ「匠千暁」シリーズだったのだ。

当時はまだ分からなかったけど、“いびつな親子関係”がシリーズ全体のキーワードの 1 つであると認識してから読み返すと、この作品にもそれはちゃんと存在しているのだった。そういえば、この段階ではまだタックはタカチのことを「高瀬さん」って呼んでいたのだな。最初に読んだときは、一見「おちゃらけ」だったり「おとぼけ」だったりするボアン先輩やタックのキャラクターと、扱われる事件のやりきれなさとのギャップをどう受け止めてよいのか、すごく戸惑ってしまったっけ。
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 かつて存在した「本の虫茶房」というサイトの1996年から2000年の読書メモと、現行サイト「虫の居所」の2002年までの読書メモを再掲載しています。
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