本の虫

虫干し読書録

こ ん な 本 を 読 ん で い た 。
著者名インデックス(か行)
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    【こ】
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    鴨下信一『面白すぎる日記たち―逆説的日本語読本』(文春新書)
    著名人、一般人双方の「日記」を題材に、さまざまな分析を行い、読み解いていくという趣向。

    非常に興味深く読めた部分もあったけど、同時に「そ、そんな下世話な部分にわざわざ着眼してやらんでも……」と退いてしまう記述もけっこうあったりして、読後感はあまりよくなかった。

    面白すぎる日記たち―逆説的日本語読本 (文春新書)
    面白すぎる日記たち―逆説的日本語読本
    〔1999年〕
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    駒崎優『裏切りの聖女』(講談社X文庫ホワイトハート)
    「足のない獅子」シリーズ第 2 弾。最終話を読んでから、そういえばこれも読んでなかったのでは、と気がついたので。

    レギュラー出演のファーザー・ジョナサンはここで初登場だったんですね。この人、おもろいよなあ。シリーズちゃんと順番に読み返してみたくなってきた。

    裏切りの聖女―足のない獅子 (講談社X文庫―ホワイトハート)
    裏切りの聖女―足のない獅子
    〔1999年〕
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    駒崎優『開かれぬ鍵 抜かれぬ剣(上)(下)』(講談社X文庫ホワイトハート)
    中世イングランドを舞台に騎士見習の青年コンビが活躍する「足のない獅子」シリーズの最終話。とはいえ、このあと「騎士編」がスタートする予定があるらしいのですが。

    重い出生の秘密を背負いながらも、あくまでも平穏な日々を願うリチャードの周辺が、かつてなくキナ臭くなってきてどうなることやらと思いましたが、意外な展開でひとまずは無事決着。最後で意味が判明するタイトルは巧い。

    開かれぬ鍵 抜かれぬ剣〈上〉足のない獅子 (講談社X文庫―ホワイトハート)
    開かれぬ鍵 抜かれぬ剣〈上〉足のない獅子

    開かれぬ鍵 抜かれぬ剣〈下〉足のない獅子 (講談社X文庫―ホワイトハート)
    開かれぬ鍵 抜かれぬ剣〈下〉足のない獅子
    〔2001年〕
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    クラフト・エヴィング商會『らくだこぶ書房21世紀古書目録』(ちくま書房)
    20 世紀末。クラフト・エヴィング商會に、砂に埋まった古書目録が届く。それは 2052 年から、時を越えて送られてきたものだった――という冒頭部の後、月 1 冊のペースで注文に応じて届けられた、さまざまな「未来の古書」が写真とともに紹介されるという凝った本。

    どれもこれも、珍妙ななかにどこか懐かしい風情を感じさせる。そして最後になって、この目録が著者のもとに届けられた経緯が明かされる。この最後のところで「うーん、ベタだなあ」と退いてしまったりしたのだが、考えようによっては、この「ベタな落ち」まで含めての「ノスタルジア」かもしれないし。個人的には、数点に絞って個々の本を写真入りで紹介されるより、タイトルおよび紹介文のみが素っ気なく延々と並ぶ「目録そのもの」が欲しかったなあ。ヒマなときにパラパラめくってたら楽しそう。って、そっちのほうが大量のネタを考えなくちゃいけなくて大変か(笑)。

    らくだこぶ書房21世紀古書目録
    らくだこぶ書房21世紀古書目録
    〔2000年〕
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    銀林みのる『鉄塔 武蔵野線』(新潮文庫)
    第6回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

    小学5年生の夏休みの1日、「鉄塔」好きの少年が電線をたどって1つ1つの鉄塔を訪れていく。最後にあるはずの発電所を目指して。

    ただそれだけの話。なんだけど、「ああ、あるあるある〜、そうなんだよ〜」というような、小学生感覚が強烈にリアル。ただ、最後の“ファンタジー”部分をどう受けとめてよいのやら。この、とって付けたような、唐突に現実から乖離したエンディング。

    唐突であるからこそ、美しいからこそ、辛い。結局この子は、現実を受け入れることができなかったのだ、現実はこの子にとって、ちっとも楽しくなかったんだ、というような気がして、主人公が幸せであればあるほど、読んでいるこちらは、かなしくなってしまう。

    鉄塔 武蔵野線 (ソフトバンク文庫 キ 1-1) (ソフトバンク文庫)
    鉄塔 武蔵野線 (ソフトバンク文庫 キ 1-1) (ソフトバンク文庫)
    〔ソフトバンク文庫2007年/新潮文庫1997年/親本1994年〕
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    五味太郎+小野明『絵本をよんでみる』(平凡社ライブラリー)
    何冊かの絵本を取り上げて、対談形式で思いっきり「深読み」。そうか、そういう読み方があったか! と目からウロコな話が色々ありました。が、同時に、なんかすごく、読んでて悔しくもあったのでした。

    たとえば最初に出てくるディック・ブルーナの『うさこちゃんとうみ』。ここで五味さんは、うさこちゃんとおとうさん(ふわふわさん)との会話のぎこちなさや、このお話における“おかあさんうさぎ”の不在を説明する、ある仮説を披露します。なるほど、そう考えればつじつまが合うのだな、と納得させられてしまう仮説です。

    でもさ。納得する必要って、あったんだろうか。私は、自分が、納得することを欲していなかったような気が、するのです。私にとって、『うさこちゃんとうみ』は、あの平面の世界だけで完結していたから。奥行きなんて、要らなかったのです。うさこちゃんは、おとうさんと一緒に、海へ行って、遊んだ。それだけでいいじゃない。理由なんて要らない。私はただ、それだけを呑み込んで、ずっとずっと幸せだったのに。何も考えずに、何度も何度も、ただそれだけの事実を、深々と満足しながら、読み返すことができたのに。

    なのにもうこれからは、五味さんの言葉を思い出さずに、ただ『うさこちゃんとうみ』をありのままに受け入れて読むことは、私には不可能となったのです。五味さんの言葉に、それだけの論理があったから。それが悔しい。何かを、なくしてしまったように、悔しい。なんつーか、こう、「オトナになってしまった」みたいな(おいおい)。

    ああでも「父と娘のぎこちない会話」についての考察なんて、思い当たるふしありまくりで、どきっとしましたね、たしかに。

    そう、非常に楽しく興味深く読了したのですよ。でも、やっぱり、悔しい(笑)。それは、自分のお気に入りの本が、自分以外の人間の目で、深く理解されていることに対する、嫉妬なのかもしれないけど。特にセンダックの『かいじゅうたちのいるところ』なんて……うーん、うーん。

    子供の頃って、大切な本を「自分だけのため」のもののように、思ったりしませんでしたか? 他人が同じものを読んでるのがすごいショックだったり。

    私はどうも、その頃読んだ本に関しては、今でもそうらしい。

    絵本をよんでみる (平凡社ライブラリー)
    絵本をよんでみる (平凡社ライブラリー)
    〔1999年/親本1988年,リブロポート〕
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    河合隼雄『子どもの本を読む』(講談社+α文庫)
    先月の『ファンタジーを読む』と、基本的な感想はほぼ同じ。こちらでは、ファンタジー以外の児童文学の名作が色々取り上げられていました。

    『長くつしたのピッピ』とか、やはり子供心にも、「ただモンじゃない」本だとは思ってましたね、うん。『まぼろしの小さい小犬』は、私、小学生の頃読んで泣いたです。あまりに印象深くて、以後1回も再読できてないです。……とかなんとか、記憶の逆流におぼれつつ読了。

    子どもの本を読む (講談社プラスアルファ文庫)

    〔1996年/1990年,楡出版/1985年,光村図書〕
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    久美沙織『ドラゴンファームはいつもにぎやか』/『ドラゴンファームのゆかいな仲間(上・下)』/『ドラゴンファームの子どもたち(上・下)』(プランニングハウス ファンタジーの森)
    なんと言いますか。度肝を抜かれました、はい。目からウロコぽろぽろ。

    こういうの、アリなんだなって。とにかく最初に、固有名詞の「ごった煮」度に圧倒されてしまって。英語ありドイツ語あり、日本語のダジャレあり。最終巻に至っては、モロ英語のスペリングが「古代語」としてそのまま出てくる。大体にして、竜使いの一族が「ペンドラゴン」だぞっ。あ、nowhere の逆さ綴りでエレホンっていうのも、別の小説(なんだっけ?)のネタだし。竜レースのルールって、ほとんど現実世界の競馬だよなー。

    異世界ファンタジーはまず言語の創造が基本、と思っているトールキン原理主義者は、思いっきり混乱したまま、ここで一旦挫折します。ペンドラゴン=アーサー王伝説という図式が染み付いている史学科出身石頭読者は、これで一旦メゲます。その他もろもろ、脱力しまくって、本を置いてしまいます。

    ところが。気を取りなおしてちゃんとしっかり読んでみると、これがなかなか面白い。つまりここは、ごちゃまぜな文化の中で生きている私たちのこちら側の現代世界と、直接つながっているわけではないけれど、それでも限りなく私たちの日常感覚がそのまま通用する、「そういう世界」なんです。まさしく、本歌取りの文化を持つ日本人にしか書けない「和製」ファンタジーの言語感覚……とかゆってみたりして。ははは。とにかくびっくり仰天したのですよ。っていうか、びっくりしたのは普段あんまり和製ファンタジーを読まない人間だから、なのかもしれないんですが。個人的には、すげい新鮮。

    そんな世界で、思いっきり素朴で心根がまっすぐで「いい人」のフュンフくんが、愛竜シッポと、様々な出来事を通して成長していく。あくまでも平穏を好む超家庭的キャラクターである彼が、いやおうなしに「世界」そのものにとって重要な役割を負わされていく。ところが、いかにスケールの大きい話になっていっても、フュンフくん、決してその「家庭的」で「牧歌的」な自分を失わないのだ。それって、すごく強いってことじゃない?

    で、この世界の竜って、すごく「生身」なんだよね。竜を育てる牧場の跡取息子であるフュンフの、細々とした日常の積み重ねがしっかりと語られていて、人間と動物の関係のあり方の理想的な形を追い求めたような、素敵な物語でした。

    突然ですが、私はドラゴンファーム長男のキャシアス兄さんが好きです。ってわけで、音信普通だった彼が突然帰郷してくるシリーズ第2弾の『〜ゆかいな仲間』が一番お気に入りかな。いや、「ひとつの小説」としても、これが一番バランス良くきれいにまとまってると思うんだけど、どうかしら。

    竜飼いの紋章―ドラゴンファーム〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
    竜飼いの紋章―ドラゴンファーム〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

    ドラゴンファーム〈2〉竜騎手の誇り (ハヤカワ文庫JA)

    ドラゴンファーム〈3〉聖竜師の誓い(上) (ハヤカワ文庫JA)
    ドラゴンファーム〈3〉聖竜師の誓い(上) (ハヤカワ文庫JA)

    ドラゴンファーム〈3〉聖竜師の誓い(下)    ハヤカワ文庫JA
    ドラゴンファーム〈3〉聖竜師の誓い(下) ハヤカワ文庫JA
    〔ハヤカワ文庫JA版2001年/親本1998〜1999年,プランニングハウス〕
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    駒崎優『火蜥蜴(サラマンダー)の生まれる日〜足のない獅子〜』(講談社X文庫ホワイトハート)
    1巻5巻の次に読んだのは、第4巻でした。いや、わざとじゃないんですけどね、入手できた順に読んでいったら、こうなっちゃったんですよ。こうなったらもう、3巻→2巻と読み進んでいくしか?

    インチキっぽい錬金術にハマって放蕩する貴族の跡取り息子を正気に返らせてくれという依頼に応え、リチャードが陰謀を張り巡らせる。片棒を担ぐジョナサン神父、すんごい、いいキャラですわ。うさんくさくて。いやー、私この人、好きやわー。で、いつからどうやって出てきたん、彼は?(だから前の巻を読めよ!)

    火蜥蜴(サラマンダー)の生まれる日―足のない獅子 (講談社X文庫―ホワイトハート)
    火蜥蜴(サラマンダー)の生まれる日―足のない獅子
    〔1999年〕
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     かつて存在した「本の虫茶房」というサイトの1996年から2000年の読書メモと、現行サイト「虫の居所」の2002年までの読書メモを再掲載しています。
     現在では捉え方が変わった本もありますが、感想文は誤字の修正など以外ではほぼ当時のまま。
     今後の実質的な更新はありませんが、コメント、トラックバックは受け付けています。